3年D群 4/22(水)
授業の目標
①発酵と呼吸の違いを説明できる。
②呼吸商の計算ができる。
重要な語句
発酵、アルコール発酵、乳酸発酵、解糖、呼吸商
授業の内容
◎解糖系はすべての生物に共通するATP生産経路である。
…酸素がなくてもATPを生産できる。
①アルコール発酵 by 酵母菌
C6H12O6 → 2C2H5OH + 2CO2 + 2ATP
※C2H5OH…エタノール(アルコール)
※アルコール発酵時に発生するCO2のおかげで、日本酒やワインをつくる過程でも炭酸が生じる。
②乳酸発酵 by 乳酸菌
C6H12O6 → 2C3H6O3 + 2ATP
※C3H6O3…乳酸
③解糖 by 筋肉(スポーツ医学では乳酸系ということもある)
C6H12O6 → 2C3H6O3 + 2ATP
※C3H6O3…乳酸
…①~③からわかるように、解糖系は通常の呼吸よりもATP収量が少ない。
→呼吸では、呼吸基質(有機物)をほぼ完璧に分解している。
→解糖系では、呼吸基質(有機物)を分解しきれていない。
◎呼吸基質によって、呼吸の反応は少し違う(今まで出てきたのは炭水化物を例にしている)
…呼吸基質ごとに、呼吸商(RQ)が決まっている。
RQ = 発生したCO2/使用したO2
①炭水化物(C6H12O6)の場合
C6H12O6 + 6O2 + 6H2O → 6CO2 + 12H2O
RQ = 6/6 = 1.0
②脂肪(C57H110O6)の場合
C57H110O6 + 163O2 → 114CO2 + 110H2O
RQ = 114/163 = 0.699… = 0.7
③タンパク質(C6H13O2N)の場合
C6H13O2N + 15O2 → 12CO2 + 10H2O + 2NH3
RQ = 12/15 = 0.8